初めてのレンズ交換式カメラとしてX-T4を購入して使っているのですが、手持ち撮影にも慣れてきて、三脚を使用した撮影もやってみたいと思い始めました。
三脚を調べていく中で、L型ブラケットを付けてアルカスイス規格に対応させればカメラを載せるのが楽になるということを知って試してみたくなりました。
そのためにX-T4用のL型ブラケットを探した結果、SmallrigのL型ブラケットを購入したので、今回はそれを紹介していきたいと思います
仕様
パッケージは思った以上に簡素なものでした。箱は活用することがないのでこれくらいのが捨てやすくていいですね
中身を取り出すとL型ブラケット本体と六角レンチが入っていました
L型ブラケットの重さは125gでした
外観
まずは正面から
グリップ・ベースプレート・サブプレートの3つで構成されていて、L型ブラケットとしての機能以外にX-T4のグリップも厚くしてくれます
素材はアルミニウム合金らしく、成型はきれいで質感も問題ないなと感じます。強度も問題なさそうです
グリップ部はシリコンゴムになっていて、X-T4の表面素材より滑りにくいものになってますね
底部を見ていきます
グリップの部分はねじ止めされていて、六角レンチで一応外せるようですね
中央は本体への取付ネジに加えて、1/4ネジ穴が2つ空いています
右側の金具はマイナスドライバーで磁石でくっついていました
細かいところを見ていきます
ベースプレートのグリップ側にはストラップをかけられる穴が空いていました
詳しくは後述しますが、この仕様が一番気に入っています
取り付けネジの左右には滑り止め用のゴムが入っていますね
右上の突起はX-T4本体のネジ穴に引っ掛けるもののようですね
縦位置用のパーツであるサブプレートは六角ネジでとまっていて付属していた六角レンチを使えば分けることができます
このような感じにベースプレートとサブプレートに分けられました
取り付け
せっかくなので付属のマイナスドライバーで取り付けてみました
サイズの関係で少し回しにくいですが、固定するには十分な力が入ります
付ける前と後はこのような感じです
もとからそこそこ大きかったのでさらにゴツくなりました
製品としての精度は十分でプレートと本体でガタつくようなことは全然ないです
見た目的にはプレートが無駄に厚いとかいうこともなく、バランスいいんじゃないかと思います
ただ重さは755gとなってフルサイズミラーレスより普通に重いですかね
さてグリップの方ですが、これだけせり出すようになりました
主張し過ぎないくらいであんまり違和感はないです
別の角度から1枚。シリコンゴムの黒の色合いはマットな感じでX-T4に似合ってます
取り付けが終わってレンズ無しで握ってみたのですが、感触としてはグリップに指が巻けるようになって結構握りやすくなりました。L型ブラケットで125g追加されましたが、小指がしっかりかかるようになったのか、増えた重量は気にならないです。
グリップを付けてない状態しか知らなかったのでうまくわからなかったのですが、実際に握る感覚の違いを知ると、従来より厚くなったとされるX-T4のグリップでも自分の大き目な手には十分じゃなかったんだなと感じますね
さて、他の部分に関してですが
底部の電池蓋は問題なく開けますね。開かないと大変なので当然ですが
縦位置用のサブプレートは端子カバーの周囲を囲ったようになっていますが、カバーは問題なく開けます
ただ、バリアングル液晶の可動域は下の写真のように引っかかってしまって、完全には開くことができなくなっていますね
サブプレートは2cmほどの隙間があり、そこに液晶を通してあげれば完全に開くことが可能ですが、角度はかなり制限されます。画面を水平にして、上下60°くらいしか動かすことができません。くるくる回せないのは正直言って不便です
しかし、このサブプレートは外すことができるので、取ってしまえば液晶の可動の問題は無くなります。
サブプレートは三脚で縦位置撮影をするとき以外用途が思いつかないので基本外した方が運用上都合がよさそうです。
次にレンズを付けてみました。使用したのはXF16-55F2.8R LM WRです
元々大きいレンズなので、L型ブラケットをつけてもバランスには問題はないです
ちなみに、レンズフードなしだと前に倒れてしまうのですが、フードを付けると下の高さが揃って安定しました。
これならレンズつけっぱで置いてもマウントに負担がかからなくて安心しますね。
グリップ側のストラップ取り付けが便利
グリップ+L型ブラケットなので、他に機能は求めていなかったのですが個人的に一番気に入っているところがあります。
ベースプレートにあるストラップリングです
下の写真のようにPeak designのアンカーを付けて下げてみたのですが、これが本当によかったんです
このようにX-T4本体の側面についているストラップに取り付けるとカメラが斜めに倒れる感じになるのですが、
ベースプレートの底にある穴を利用してストラップを対角線上に付けてあげると、レンズが真下を向いてくれてるのです
これによって肩掛けして歩き回る際にレンズが下を向いてるおかげで出っ張ることが少なくなり、レンズが電柱などにぶつかってしまうリスクがかなり減らせます。
加えてカメラを対角の位置の2点で支えるのでかなり安定しています
カメラの下部にストラップを取り付けるのは、Peak Designのスタンダードプレートを三脚穴に付ければ同じようなことができます。しかし、三脚穴は本体中央にあるので2点で支えた時に重心を捉えていなくていまいち収まりが悪いのでこの仕様は素直にありがたかったです。
他のX-T4のL型ブラケットも調べてみたのですが、有名なメーカーの1つであるRRS(Really Right Stuff)のプレートではこのストラップ穴が無いように見えたのでこの点ではSmallrigで正解だったなと感じました。といってもRRSは値段が桁から違うので買えないのですが
三脚に使用
Manfrotto PIXI EVOを使用しました
大きな三脚はまだ持っていないのでこれでご了承ください
まずは1/4ネジを利用して載せてみました。最大荷重2.5kgに対して、1.5kgくらいの重さを載せているのですが、大きな問題はなさそうです
次に三脚の1/4ネジをアルカスイスに変換するクランプを使ってやってみました
横位置は1/4ネジで安定していたのでまあ問題ないでしょう
縦位置は重心がかなり高くなってしまってるので三脚的に厳しいのかなと感じました。ただ、X-T4本体とL型ブラケットの間にガタつきや歪みは見られなくてそこは安定しているかなと思います。
縦位置で1つ思ったのはサブプレートはバリアングルモニター用に隙間が2cmほど開いているのですが、このクランプは幅が3.5cm程度で安定して噛めていなかったので、もう少し幅の広いクランプの方が安定するかなと感じました
というわけでSmallrigの「X-T4用L型ブラケット2812」の紹介でした
この商品、値段が4,000円程度とL型ブラケットとしては標準的な値段なのですが、グリップの握りやすさが改善、X-T4と見た目的に相性がいい、ガタつきをほとんど感じない、底部ストラップ穴がある等価格に対して十分いいものだなと感じました。
縦位置のサブプレートはバリアングル液晶と相性が悪いのですが、そこはバリアングルゆえに避けられないのかなと感じました。幸い三脚×縦位置撮影はそんなに機会は多くないので、三脚持ち出すときだけサブプレートを持ち出せば大丈夫でしょう。そう考えると今のところ他に大きな不満点は感じないです。中国系のメーカーなので不安が少なからずありましたが総合的に良い製品だと思いました
縦位置撮影のサブプレートは要らないという方向けにサブプレート無しで1,000円安くなっている「X-T4用L字型グリップ2813」が売られているのでそちらがいいかと思います
今回は以上となります
最後までお読みいただきありがとうございました。
紹介した商品はAmazonや楽天での取り扱いは無く、木製グリップのものが販売されていました
ただ、Amazonのものは7,000円弱と高く、Smallrig公式ショップでは今回の商品が4,000円弱で購入できるのでこっちの方をおすすめします。木製グリップは目立つゆえに好みが大きくわかれそうなので