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X-T4からX-H2の機能を考察してみた|X-T4が早く発売されたのは必然だったのかもしれない

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こんにちは。X-T4を買おうか未だに迷っているtoragoです

 

マップカメラのブログTHE MAP TIMESに先日掲載された「X-T4 インタビュー」にてX-Hシリーズの継続がほぼ確実となる記述が載りました。

X-Tシリーズは私達の主力機で、小型軽量なボディにフラッグシップモデルとしての高機能が搭載されているのが特徴であり最大の魅力だと思っています。もし小型軽量という特徴を無くしたらX-Hシリーズが出来上がってしまいます。私達としてはX-Hシリーズは引き続きTシリーズとは違うコンセプトで今後も継続して行こうと思っていますので、そこは絶対に差別化を図らなければなりませんでした。

出典:【FUJIFILM】X-T4 インタビュー Vol.1 | THE MAP TIMES

これを読んでX-T4を様子見するという方もちらほらいるようです。この記事ではいずれX-H2が発売されるということになりますが、そのX-H2はX-T4とどう差別化を図っていくのか、変わっていくのか自分の希望も交えながら考えをまとめてみました

 

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https://fujifilm-x.com/ja-jp/stories/tales-of-the-x-t4-tale-1-versatile-performance/

X-Hシリーズの方向性について

富士フィルムのAPS-Cミラーレスデジタルカメラ「Xシリーズ」のフラッグシップはX-H・X-T・X-Proと3つによって構成されています。まずはそれぞれの方向性について見ていきたいと思います

X-Proシリーズ

まずはX-Proシリーズから

『X-Pro3』を出したときにも、手振れ補正がなぜ無いんだというご意見をいただいていました。でも私達からすると、主にストリートスナップやルポルタージュ写真を撮るためのカメラに手振れ補正の必然性は低いだろう、という考えがありました。

出典:【FUJIFILM】X-T4 インタビュー Vol.2 | THE MAP TIMES

ルポルタージュとは取材したことをニュースとして報告するという意味があり、報道写真と言われているものに近いようです。

上の引用のようにスナップや報道といったサッと写真を撮るための機動性を重視したものであると言えますね。X-Pro3ではHidden LCDが搭載されたことからも利便性というより写真を撮る楽しさ、楽しさを邪魔しない手軽さがコンセプトの中心になっているようですね

 

X-HとX-Tシリーズ

次にX-HとX-Tについてですが、富士フィルムのX-T4の特集で以下の内容がありました

X-HシリーズとX-Tシリーズ。両者ともにパワースペックを追求するという共通項がある。その時点での最高のハードウェアを選択するところは同じだが、この2つを分かつものは、Hシリーズはある特定の方向性にむけて尖らせることに使用するが、Tシリーズはより高次の万能性の実現を旨とする。そこに大きな違いがある。Hシリーズが100m走や砲丸投げの専門種目の選手だとしたら、Tシリーズは10種競技の選手だ。とはいっても万能=器用貧乏、ということにはならない。実際に世界トップの10種競技選手ともなれば、いくつかの種目では専門種目でも立派にやっていけるほどの記録を持っている。

出典:Tales of the X-T4: Tale 1 - Versatile Performance | | 富士フイルム Xシリーズ & GFX

この記事によるとX-T4は写真・動画とマルチに活躍できるのに対して、X-Hシリーズはある特定の方向に尖らせるとありますね。普通に考えれば写真or動画となるはずですが、どちらであるのか明記はされていないですね。個人的には写真ではないかと思います。理由については後述の液晶画面の方で語っています。

 

 

X-H2より先にX-T4が発売されたことについて

インタビューでは以下のように語っています

18ヶ月前にXT-3を導入しましたが、特に速度とビデオ画質に関して、多くの肯定的なフィードバックが来ました。私たちはそれを非常に誇りに思っていますが、同時に、特にIBISと、より大きな容量のバッテリーの要求が来ました。そのため、お客様のニーズにできるだけ早急に対応する必要があると考えました。

出典:富士フイルムインタビュー - X-T4や今後の展望を聞く | cinema5D

通常の製品サイクルを考えればX-H2→X-T4という流れになりますが、実際はX-T4が先に発表されました。Youtuberの存在も一般的になってきてより動画に対してのニーズが高まっており、それに対して早急に対処するためにX-T4が発表されたのは当然の流れのように感じます。しかし、ニーズのほかにX-H2の販売戦略上としてもX-T4は先に発売されることが必要だったように思います。

 

第3世代のセンサーを用いたX-H1の半年後に新しい第4世代のセンサーを積んだX-T3が発売されました。X-T3はX-H1より軽量という点以外にもAFといった基本的な性能が大きく向上した第4世代センサーといった優位点がありました。その差をボディ内手振れ補正では覆せず、第3世代のX-H1が伸び悩んだということがよく言われています。

 

それを中心に考えていくと、X-H1の失敗を踏まえてX-H2には現行の第4世代ではなく第5世代のセンサーが積まれることは容易に想像できます。そして

X-H1(第3世代)→X-T3(第4世代)という流れを

X-H2(第5世代)→X-T○(第5世代)というように切り替える必要があります。

 

となるとX-H2の後のモデルは第5世代のセンサーを積まれることが期待されるわけで、もしX-H2がX-T4より先に発売してしまった場合、

X-H1(第3世代)→X-T3(第4世代)→X-H2(第5世代)→X-T4(第5世代)

となり、第4世代センサー・ボディ内手ブレ補正付きモデルが無い可能性が高くなってしまいます。

 

性能の大幅な向上を果たし、支持が大きくなる要因となった第4世代センサーに手振れ補正が無いままにしておくとは考えられず、

X-H1(第3世代)→X-T3(第4世代)→X-T4(第4世代)→X-H2(第5世代)→X-T4(第5世代)

というようにX-T4は第4世代センサー・ボディ内手ブレ補正搭載の使命を受けて発表されたのではないかと思います。

 

X-H2の機能を考察

可動式液晶

まずは液晶画面から語っていきたいと思います。なぜかというとX-HとX-Tの方向性の違いが可動方式に如実に表れると思うからです。インタビューでは以下のようにあります。

そういったニーズや利便性など色々検討した結果、今までのチルト液晶にあった「出来ること・出来ないこと」が全部出来るのが結局バリアングルということになってしまうのです。確かに横位置では光軸から液晶がズレたり、開くまで2ステップ必要にはなりますが、屋外の撮影時に液晶が反射してよく見えないなどという時も、ほんの少し角度を変えれば見えやすくなったり、どのポジションからでも液晶を確認しながら撮影が出来たりします。何でも出来なくてはならない『X-T4』にとってはバリアングルの採用が結局不可欠だったと言えばいいかもしれません。

出典:【FUJIFILM】X-T4 インタビュー Vol.2 | THE MAP TIMES

この記事のように、角度という面で見れば「バリアングル>チルト」というのは明らかです。しかしながら、光軸のズレという視点が加わるとバリアングルは嫌煙されるところでもあります。実際レビューなどを見ていると「チルトだから買った」「バリアングルだから買った」という意見がどちらも見受けられ、どちらがいいという単純な対立ではないのは確かです。

X-T4にバリアングル液晶が搭載され、3方向チルト液晶はどうなるのかという点ですが、富士フィルムの3方向チルト液晶は一定の評価を受けていることを考えると3方向チルト液晶はシリーズのどれかで継続的に使われるのではないかと思います。

どのシリーズに搭載されるのかについてですが、X-T1桁・X-Proは既にチルト液晶から離れてしまっており、そうやって消去法で考えていくとX-HシリーズまたはX-T2桁シリーズでチルト液晶を継続するのが妥当だと考えられます。

となるとX-Hシリーズは写真に特化してチルト液晶を採用していくのではないかと思います。

 

センサー

先の考察からもわかるようにX-H1の失敗を考えると新世代である第5世代のセンサーと処理エンジンが積まれるのではないでしょうか

となると気になるのはその性能向上に関してですが、AFといった機能はよりアップデートされるのは必然として高画素・高感度耐性がどうなるかが気になるところですが、現状の2,610万画素で十分な気がするので高画素化はしないでくれると嬉しいですね。ファイルの管理が大変になってしまいますし。

 

バッテリー

初のボディ内手ブレ補正を搭載したX-H1はバッテリー消費の速い機種になってしまってそれが悪いレビューの元にもなっていました。X-T4で新バッテリーNP-W235が搭載されたところからもバッテリーの規格がNP-W235に変わるのは確定でしょう

IBIS搭載は言うに及ばず。新規開発されたシャッターユニットはレスポンス、フィーリング、耐久性すべて最高だ。そして、それらの新規ユニットを駆動させるために高出力・高容量になった新しいバッテリーNP-W235。これがなければ、新しいIBISもシャッターユニットも力が出ない。

出典:Tales of the X-T4: Tale 1 - Versatile Performance | | 富士フイルム Xシリーズ & GFX

 

動画機能

インタビューでは以下のような記述があります

便利機能を何でも付ければいいという訳ではなくて、そのカメラの用途とコンセプトを考えて、「余計なものは足さない」というのも魅力ある道具作りのポイントの一つだと思うのです。なので、現状手振れ補正機構や最高の動画機能を求めるのであれば『X-T4』を選んでいただきたいと思います。

出典:【FUJIFILM】X-T4 インタビュー Vol.2 | THE MAP TIMES

動画機能の追加を考えると次は4K120pとか6K撮影かなと思われるのですが、X-Hの目指す方向性が写真だった場合これらの優先順位は低いように思われます。しかしながら大きいボディなのには機能全部乗りが求められることから考えると、X-H2の次に発売される機種を踏まえて6K撮影機能が半ば試験的に積まれることも考えられそうですね。

 

USB Type-Cの搭載

X-T3・X100V・X-T4とどれもUSB Type-Cになっているので当たり前のように統一してくると思います。

 

考察は以上となります。お店でX-H1を触ったことがあるのですが、グリップ感が手の大きい自分にちょうどよくいつかは使ってみたいと思ったのでシリーズ継続のお知らせはうれしかったです。富士フィルムはフルサイズを作らない理由をはじめ製品に対する思想が見て取れるのが好きなので、X-H2がどのように進化していくのが楽しみですね。

 

今回は以上となります

最後まで読んでいただきありがとうございました。